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閑話究題 XX文学の館 珍書屋 戦後の研究会 近世庶民文化

十号 〜 十八号、増刊号「臙脂筆」


十号 〜 十二号

頁数刊年 十 〜 十二号 十号資料室「拾遺枕草紙花街抄」 十二号資料室「志道軒五癖論」
1032頁昭和二十七年二月十五日
1132頁昭和二十七年二月二十五日
1232頁昭和二十七年六月三十日

総て写真凸版による資料『拾遺枕草紙花街抄』が資料室として頒布された。続々と開始される連載ものの先陣を切って、魔山人の『へきれき漫筆』の連載が始まる。

十号
目次表紙裏
稀の二つ 尾崎久彌1
別冊「花街抄」について5下
艶本「話の泉」 高橋鐵6
へきれき漫筆 魔山人9
笑ひづくし(繪本厄拂ひ文句より)10下段
「末摘花」初篇旁解 三田村鳶魚12
川柳湯加減 未知庵主人14
「川柳作法指南」艶句抄 正岡容17
春興歌仙(「我樂多珍報」より)18下段
艶笑的小咄解 橘昌三郎20
「ねじわら」報告 拓杖庵
山端生
鬼塚生
23
「~の田艸」破禮句一題(4) 高橋痩蛙26
茶室30
質疑應答32
雜報32
研究會報告裏表紙裏
後記裏表紙
資料室 清少納言 拾遺枕草紙花街抄別丁16頁

十一号
目次表紙裏
「春窓秘辭」解説 濱田桐舍1
へきれき漫筆(二) 魔山人9
お齒Kについて 礒邉鎭雄10下段
川柳互ひ先 未知庵主人13
「ねじわら」餘聞 岡田甫17
川柳に現れた突出し
  • (一)羞恥心と初心らしさ
  • (二)初物好きの客と突出し
  • (三)生野道・杉山流・蛸
阿達夜潮音20
「枕草紙花街抄」通釋 松平五面子23
茶室30
質疑應答32
しだれ柳裏表紙裏
後記裏表紙
資料室 清少納言 拾遺枕草紙花街抄(續)別丁16丁

『並べ百員評釋』の連載開始で、山路閑古が執筆陣に加わる。

十二号
目次表紙裏
並べ百員評釋 山路閑古1
「花街抄」訂正 尾崎久彌5下囲
「気の毒」小考 赤柴勘介6
「~の田艸」句會に就いて 岡田甫8
餘聞餘滴 飛田甚介8下段
「春窓秘辭」解説(2) 濱田桐舍11
へきれき漫筆(三) 魔山人17
枝垂柳(2)20
岡田甫のコレクション 原比露志22
「艶本話の泉」に答ふ 高林秋之介22下段
仕舞札か切落札か 未知庵25
「枕草紙花街抄」通釋(2) 松平五面子26
茶室30
質疑應答32
研究會報告裏表紙裏
後記裏表紙
資料室 志道軒五癖論別丁32頁

十三号、十四号

頁数刊年 十三号、十四号 十四号資料室「和漢名女盡」
1364頁昭和二十七年八月三十日
1432頁昭和二十七年十一月五日

最初の特集号が男色文献であったのは印象的です。

十三号 男色文献特集
目次表紙裏
醍醐男色繪詞 一名 稚兒の草紙 1
弘法大師一巻之書 13
野郎絹ぶるい25
男色山路露 上 尾崎久彌41
通〓〈ぞく〉堪麁軍談十篇 59
後記裏表紙裏

十四号
目次表紙裏
川柳通和散 未知庵主人1
へきれき漫筆(4) 魔山人6
「春窓秘辭」解説(3) 濱田桐舍9
「花街抄」(2)訂正 尾崎久彌12下囲
山伏 ――女陰としての―― 富士野鞍馬13
並べ百員評釋(2) 山路閑古15
枝垂柳(3)20
「枕草紙花街抄」通釋(3) 松平五面子22
東西南北
狂歌の陰間 きりのや27
「氣の毒」の慣用 佐藤秀太郎27
仕舞札の句 麓美樹雄28
明眸K歯 有村英二28
茶室30
質疑應答32
雁のすさび(1) 花蕊亭遍路33
後記裏表紙
〔資料室〕和漢名女盡(写真凸版)別丁30頁

十五号 〜 十八号

頁数刊年 十 〜 十二号 資料室「春色忍ケ岡」
1565頁昭和二十八年一月十五日
1632頁昭和二十八年三月二十五日
1764頁昭和二十八年五月三十日
1856頁昭和二十八年七月三十日

十八号から会の名称が「近世庶民文化研究会」から「近世庶民文化研究所」に変更される。


十五号
目次表紙裏
「末摘花」四篇と作者雨譚(1) 山澤英雄1
「枝垂柳」について4下囲
並べ百員評釋(3) 山路閑古5
サネスダレの名稱 藤澤衛彦10
「眞情春雨衣」刊行、「新川柳末摘花」12下囲
へきれき漫筆(5) 魔山人13
手淫通 齋藤昌三17
「春窓秘辭」解説(4) 濱田桐舍20
枝垂柳(4)24
猿丸祭
  • 第一 〜 第三
富士野鞍馬26
「並べ百員評釋」私見 瓢々子26下段
「わが生涯」と男色者 三宅一郎28
性語考 武野藤介30
粹客醉談
  • はしがき
  • 烏帽子を閨房でかぶるか
  • 茶という言葉
  • 於滿古の發見
  • 昔のヌリエ
高橋 鐵
岡田 甫
33
新春に際して36下囲
性問解疑 解答者 西島 寛37
「川柳愛慾史」について39下囲
〔資料室〕和漢名女盡40
〔資料室〕姫美談語51
質疑應答62
茶室64
後記裏表紙

十六号
目次表紙裏
「眞似鐵炮」補説 岡田 甫1
「末摘花」四篇と作者雨譚(承前) 山澤英雄8
雁のすさび 花蕊亭へんろ11下囲
「姫美談語」の作者に就いて 五面子12
川柳小間物屋 未知庵主人13
枝垂柳(5)19
「春窓秘辭」解説(5) 濱田桐舍20
開帳 不徹山人24下囲
並べ百員詳繹(4) 山路閑古25
質疑應答30
茶室32
後記裏表紙
〔資料室〕春色忍ケ岡(写真凸版)別丁15頁

十七号
目次表紙裏
奇書の一つ 尾崎久彌1
雁のすさび 花蕊亭へんろ5下囲
へきれき漫筆(6) 魔山人6
國文學 解釋釈と鑑賞 七月號11下囲
末摘花四編の刊行年月について 未知庵主人12
「春窓秘辭」解説(6) 濱田桐舍13
風俗語あれこれ
  • 和印
  • 長壽臺
  • びり
花咲一男16
岡田甫校訂「水の行末」刊行について20下囲
並べ百員評釋(5) 山路閑古21
「川柳愛慾史」を讀む 魔山人
未知庵
28
みだればこ(ママ)
  • はしがき
  • 桜川善考
  • 紀三井寺
  • 御情所
  • 滿幸
岡田 甫30
今月の課題33下囲
狂句と謎々 荒木野要太34
岡田甫著「全釋柳の葉末」愈々刊行41下囲
〔資料室〕女貞訓下所文庫42
〔資料室〕鳥襷十二双歌合51
川柳クイズ58下囲
秘稿「臙脂筆」に就て 岡田 甫59
茶室62
質疑應答64
報告裏表紙裏
後記裏表紙

本誌には珍しく、当号には別丁で口絵が付いている。また、漢文(江戸時代の戯文)も扱うとして伏見冲敬が執筆陣に加わるなど、少ないページ数に盛り沢山の構成である。

十八号
目次表紙裏
口絵 絵本志穗飛嘉多
  • 序文と表紙
  • 口繪
別丁
「絵本志穗飛嘉多」に就て 松露莊主人1
へきれき漫筆(7) 魔山人4
「手のくぼ」談語 高林秋之介6
接吻の古句
  • 一 キッスは舶來ではない
  • 二 キッス語彙
  • 三 キッス句抄
綿谷 雪11
たはれうた12下段
「陰名語彙」を讀んで 未知庵主人14
岡田甫著「川柳末摘花註解」及び「定本末摘花」21下囲
風俗語あれこれ(2)
  • しろちり
  • 呼子鳥
花咲一男22
川柳クイズ解答24下囲
並べ百員評釋(6) 山路閑古25
與せ雅き よ世が記
櫻川甚孝 瓢々子31
ちび筆一本 みきお生32
返書二つ 岡田 生32下段
註解「論御」 伏見冲敬34
みだれかご(2)
  • 末摘花四篇の刊行年代
  • 風俗語あれこれ
  • 和印
  • 饅頭むしかえし
  • 陽物くらべ
  • 幼女姙孕
岡田 甫42
〔資料室〕三つ組盃(写真凸版)49
茶室55
後記裏表紙

ほぼ隔月刊であった発行間隔を月刊とすべく、本冊の間に増刊号が発行された。その第一弾が「末摘花」の難句研究である、藏春洞主人飯島花月の『臙脂筆』である。十八号の後から本冊を挟んで隔月に刊行された。 この本冊と増刊号を交互に刊行する方法はしばらくの間続く。尚、「臙脂筆 一」は表紙が取れて、ないため、刊行年月は推測です。

臙脂筆 一 〜 五(増刊号)

通巻頁刊年 十 〜 十二号
  1 〜  64昭和二十八年八月(?)
 65 〜 128昭和二十八年十一月十五日
129 〜 192昭和二十九年一月二十五日
193 〜 256昭和二十九年三月二十日
257 〜 311昭和二十九年五月三十日
(原本書影二葉が別丁口絵としてあり)

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